「ねえ…怜奈さんせっかくお越しになったんだから、今日は泊っていらっしゃいよ。」
継母は微笑んでいった。
「ごめんなさい…。瑛二さんのお母様。子供を母に預けてこちらに伺ったものですから、今日は帰らなければいけませんの。」
怜奈は、未だに緊張が撮れない顔で言った。
「そう…では今度はあなたと、瑛二さんと子供さん達と一緒にいらっしゃいな。」
「はい…ぜひ。」
そう言ってお辞儀をして帰った。
「あら…ちょっと待って 怜奈さん!あなたの5億がテーブルの上にお忘れでしたよ。」
そういって書類の束を持ってきた。
「ああ…どうもすみませんでした。」
怜奈はそれをいそいそと受け取りバックにしまった。
それを見て瑛二と継母は、また顔を見合わせて笑った。
暫くして瑛二の継母から電話があった。
「あの人が…親父が面白おかしく友人にお前の事を話してたって。」
瑛二が継母からの電話を切ってから怜奈に言った。
「あの人?…って…ああ継母さん?」
“30億事件”のあと、怜奈は伏見の前妻をひっぱたいた時の様に酷く落ち込んでいた。
あれ以来おれと、あの人は連絡を時々取り合うようになった。
あの人は、親父が家に遊びに来た友人に
“ドラ息子を30億で買おうとした嫁”の話を笑ってしていたと言た。
…怜奈を惚れ直した。
この一言に尽きた。
家に帰ってから、怜奈を抱いた。
やっぱり 怜奈は凄いヤツだと思った。
「私…今度おじさまに会ったら、ちゃんと謝るわ。」
怜奈は俯いた。
「ねえちゃんと聞いてた?俺の話?
親父が嫁の話って言ってたんだってこと。」
ソファーで俺の隣に座る怜奈に言った。
「え?」
瑛二は怜奈をそっと引き寄せて抱きしめた。
「だから、親父はお前のことを認めたって言うこと。」
怜奈は微笑んだ。
「あの人がお前は次いつ来るんだってしつこいんだよ。また怜(レイ)と真啓(まひろ)を連れて行かないと。」
瑛二の顔は少しにやけていた。
「瑛二さんちょっと楽しそうね。」
それを見て怜奈はクスクスと笑った。
「メンドクサイ…。」
怜奈は俺に笑いながらキスをした。
「愛してるわ。」
俺の耳元で囁いた。
継母は微笑んでいった。
「ごめんなさい…。瑛二さんのお母様。子供を母に預けてこちらに伺ったものですから、今日は帰らなければいけませんの。」
怜奈は、未だに緊張が撮れない顔で言った。
「そう…では今度はあなたと、瑛二さんと子供さん達と一緒にいらっしゃいな。」
「はい…ぜひ。」
そう言ってお辞儀をして帰った。
「あら…ちょっと待って 怜奈さん!あなたの5億がテーブルの上にお忘れでしたよ。」
そういって書類の束を持ってきた。
「ああ…どうもすみませんでした。」
怜奈はそれをいそいそと受け取りバックにしまった。
それを見て瑛二と継母は、また顔を見合わせて笑った。
暫くして瑛二の継母から電話があった。
「あの人が…親父が面白おかしく友人にお前の事を話してたって。」
瑛二が継母からの電話を切ってから怜奈に言った。
「あの人?…って…ああ継母さん?」
“30億事件”のあと、怜奈は伏見の前妻をひっぱたいた時の様に酷く落ち込んでいた。
あれ以来おれと、あの人は連絡を時々取り合うようになった。
あの人は、親父が家に遊びに来た友人に
“ドラ息子を30億で買おうとした嫁”の話を笑ってしていたと言た。
…怜奈を惚れ直した。
この一言に尽きた。
家に帰ってから、怜奈を抱いた。
やっぱり 怜奈は凄いヤツだと思った。
「私…今度おじさまに会ったら、ちゃんと謝るわ。」
怜奈は俯いた。
「ねえちゃんと聞いてた?俺の話?
親父が嫁の話って言ってたんだってこと。」
ソファーで俺の隣に座る怜奈に言った。
「え?」
瑛二は怜奈をそっと引き寄せて抱きしめた。
「だから、親父はお前のことを認めたって言うこと。」
怜奈は微笑んだ。
「あの人がお前は次いつ来るんだってしつこいんだよ。また怜(レイ)と真啓(まひろ)を連れて行かないと。」
瑛二の顔は少しにやけていた。
「瑛二さんちょっと楽しそうね。」
それを見て怜奈はクスクスと笑った。
「メンドクサイ…。」
怜奈は俺に笑いながらキスをした。
「愛してるわ。」
俺の耳元で囁いた。
「俺もだ。」
そういうと怜奈が少し悲しそうな顔をした。
「わかったよ…愛している。」
恥ずかしかった。でも俺は言い続けないといけない。
怜奈をずっと幸せに出来るまで…。
「あと…私のことをお前と呼ぶのは止めて。あなたとか、レナでも怜奈でもいいから。」
怜奈はソファーで俺に寄り掛かりながら言った。
「もう…口癖になっちゃってるから仕方が無いんだよ。」
家政婦の動きを見ながら怜奈は囁いた。
(そう…じゃぁ直すまでエッチ無し)
「おま…そんなのずるいだろ。絶対俺出来ないじゃん。」
クッションに頭を埋めて言った。
「しーっしーっしーっ!瑛二さん声が大きいよ。」
怜奈は真っ赤になった。
「それとね…瑛二さんのこと怜と真啓に“お父様”って呼ばせても良い?
結婚前だけど…もうすぐお父様になるのよって話しても良い?」
その響きに俺は少し照れた。
「うん。」
瑛二は照れ隠しに笑った。
「良かった。」
この頃から瑛二君から瑛二さんとレナに呼ばれるようになり、俺は少々気恥ずかしかった。
結局、怜奈はすんなりと親父のお気に入りの嫁になってしまった。
俺が居ない時にも、子供を連れて俺の実家へ帰ったりもしていた。
「あら瑛二さん、お父様と怜奈さんの仲が良いから焼きもちを焼いていらっしゃるの?」
とあの人は笑った。
結婚式には、上司や後輩、親父の病院関係者などを呼んだ。
ほのかとリョウ、悠木も呼んだ。
「やはり伏見さんの言った通りになったな。」
と悠木は笑った。
他の医者の有閑マダムとは、違って“引きこもり”主婦の怜奈は、
「到底お友達になれそうにない…。」
とため息をついた。
「レナは俺と結婚したんだ、子供と俺以外の事は気にするな。」
そう言って優しくキスをした。
嫌だ嫌だと言うレナを、医局の妻同伴のパーティーや会食へよく連れて行った。怜奈は実年齢よりだいぶ若く見られた。美しいだけの妻は沢山いたが、その中でも怜奈は身のこなしが優雅だった。伏見が毎年ドレスをプレゼントしていたと言っていたが、その気持ちが良く分かった。
「レナ…綺麗だ。」
怜奈は嬉しそうに笑った。
「瑛二さんも素敵です。」
多分周りからしたら“仲が良すぎる”夫婦に見えるかも知れない。
怜奈曰く
「死ぬ前になって、愛してると言い足りなくて後悔するよりはよっぽど良いわ。」…が怜奈の口癖だった。
伏見をすぐに亡くしてしまったことが、勿論影響している。
ただ…レナの前では俺も素直になれた。仕事は忙しかったが、時間があればレナと子供達と一緒に過ごした。レナは家政婦が居ても、子供の面倒をよく見た。ピアノを弾いていても子供がくれば手を止めて、絵を描いたり。公園へ行ったりして遊んだ。
結婚して暫くしてからレナに話があると言われた。俺は何となく予想がついた。
「瑛二さんの子供が欲しいの。年齢が大きく開いてしまうよりも、今が丁度いい時期だと思うの。」
俺は正直悩んた。怜と真啓だけで充分だと思っていたし、伏見の子でも生まれた時から一緒に過ごし、自分の子供の様にしか思えなかった。子育てで忙しいレナを見ていると、時々嫉妬した。それに気が付いたレナは、笑って言った。
「子供達も瑛二さんも同じくらい愛しているわ。」
そう言って人目も憚らずキスをした。
その頃から、レナはピルを飲むのを止めていたんだと思う。
俺は毎晩のように求めたし、レナも俺を求めた。
「レナが…こんなにエッチが好きだとは思わなかったよ。」
と俺が言うと子供が出来る前よりも、性欲が増した気がすると恥ずかしそうに笑った。
俺は、自分好みの下着や洋服を買い与え、怜奈はその度に喜んだ。
ちょっとエッチな下着も恥ずかしがるのを無理やり着せた。
夫婦生活は円満…か、もしくはそれ以上だった。
リョウがひとりで遊びに来るようになり、怜や真啓と遊んだ。
怜奈の服装を見ては
「瑛二の選ぶ服は、エレガントと言うよりは、可愛い系が多いな」
と言って笑った。
「なんで私が選んだ服と、瑛二さんの選んだ服だって違いがわかるのかしら?」
とレナはいつも不思議がった。
「お前が選んだ服は全て垢ぬけないし、全てダサいからだ。…全てだ!」
と言われていて俺が笑ってのを見て、レナが怒っていた。
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そういうと怜奈が少し悲しそうな顔をした。
「わかったよ…愛している。」
恥ずかしかった。でも俺は言い続けないといけない。
怜奈をずっと幸せに出来るまで…。
「あと…私のことをお前と呼ぶのは止めて。あなたとか、レナでも怜奈でもいいから。」
怜奈はソファーで俺に寄り掛かりながら言った。
「もう…口癖になっちゃってるから仕方が無いんだよ。」
家政婦の動きを見ながら怜奈は囁いた。
(そう…じゃぁ直すまでエッチ無し)
「おま…そんなのずるいだろ。絶対俺出来ないじゃん。」
クッションに頭を埋めて言った。
「しーっしーっしーっ!瑛二さん声が大きいよ。」
怜奈は真っ赤になった。
「それとね…瑛二さんのこと怜と真啓に“お父様”って呼ばせても良い?
結婚前だけど…もうすぐお父様になるのよって話しても良い?」
その響きに俺は少し照れた。
「うん。」
瑛二は照れ隠しに笑った。
「良かった。」
この頃から瑛二君から瑛二さんとレナに呼ばれるようになり、俺は少々気恥ずかしかった。
結局、怜奈はすんなりと親父のお気に入りの嫁になってしまった。
俺が居ない時にも、子供を連れて俺の実家へ帰ったりもしていた。
「あら瑛二さん、お父様と怜奈さんの仲が良いから焼きもちを焼いていらっしゃるの?」
とあの人は笑った。
結婚式には、上司や後輩、親父の病院関係者などを呼んだ。
ほのかとリョウ、悠木も呼んだ。
「やはり伏見さんの言った通りになったな。」
と悠木は笑った。
他の医者の有閑マダムとは、違って“引きこもり”主婦の怜奈は、
「到底お友達になれそうにない…。」
とため息をついた。
「レナは俺と結婚したんだ、子供と俺以外の事は気にするな。」
そう言って優しくキスをした。
嫌だ嫌だと言うレナを、医局の妻同伴のパーティーや会食へよく連れて行った。怜奈は実年齢よりだいぶ若く見られた。美しいだけの妻は沢山いたが、その中でも怜奈は身のこなしが優雅だった。伏見が毎年ドレスをプレゼントしていたと言っていたが、その気持ちが良く分かった。
「レナ…綺麗だ。」
怜奈は嬉しそうに笑った。
「瑛二さんも素敵です。」
多分周りからしたら“仲が良すぎる”夫婦に見えるかも知れない。
怜奈曰く
「死ぬ前になって、愛してると言い足りなくて後悔するよりはよっぽど良いわ。」…が怜奈の口癖だった。
伏見をすぐに亡くしてしまったことが、勿論影響している。
ただ…レナの前では俺も素直になれた。仕事は忙しかったが、時間があればレナと子供達と一緒に過ごした。レナは家政婦が居ても、子供の面倒をよく見た。ピアノを弾いていても子供がくれば手を止めて、絵を描いたり。公園へ行ったりして遊んだ。
結婚して暫くしてからレナに話があると言われた。俺は何となく予想がついた。
「瑛二さんの子供が欲しいの。年齢が大きく開いてしまうよりも、今が丁度いい時期だと思うの。」
俺は正直悩んた。怜と真啓だけで充分だと思っていたし、伏見の子でも生まれた時から一緒に過ごし、自分の子供の様にしか思えなかった。子育てで忙しいレナを見ていると、時々嫉妬した。それに気が付いたレナは、笑って言った。
「子供達も瑛二さんも同じくらい愛しているわ。」
そう言って人目も憚らずキスをした。
その頃から、レナはピルを飲むのを止めていたんだと思う。
俺は毎晩のように求めたし、レナも俺を求めた。
「レナが…こんなにエッチが好きだとは思わなかったよ。」
と俺が言うと子供が出来る前よりも、性欲が増した気がすると恥ずかしそうに笑った。
俺は、自分好みの下着や洋服を買い与え、怜奈はその度に喜んだ。
ちょっとエッチな下着も恥ずかしがるのを無理やり着せた。
夫婦生活は円満…か、もしくはそれ以上だった。
リョウがひとりで遊びに来るようになり、怜や真啓と遊んだ。
怜奈の服装を見ては
「瑛二の選ぶ服は、エレガントと言うよりは、可愛い系が多いな」
と言って笑った。
「なんで私が選んだ服と、瑛二さんの選んだ服だって違いがわかるのかしら?」
とレナはいつも不思議がった。
「お前が選んだ服は全て垢ぬけないし、全てダサいからだ。…全てだ!」
と言われていて俺が笑ってのを見て、レナが怒っていた。
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